横濱ナイト&デー:町田昌弘

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この写真集は、横浜を代表する写真家、町田昌弘さんが、横浜開港150周年を記念して出版した写真集です。

「自分の目に映る横浜より横濱らしい写真だ!」 間接的な写真が多いのに、なぜか「横濱」の雰囲気が直感的に漂う写真で潮風に包んでくれる。※横浜→横濱:と表現したい

横浜港大桟橋、山下公園、元町、中華街、接収時代の本牧の写真などがある。
横浜の写真は、正直飽きる程見ている。また、観光用の写真なら実際に自分の目で見た方が良いに決まっている。しかし、町田さんの写真は違う。

普段、何気なく見ているはずの風景やオブジェなんだけど、町田さんが写した写真は自分の目で見るよりキラキラ輝いているし感動するのです。センスのない自分にとっては、町田さんのファインダーを借りて横浜から横濱を見せてもらっている感があり、とても素敵な写真ばかり。更に、綺麗で美しいんです。

大好きな本牧も、フェンスの向こうのアメリカと言われた米軍住宅も今まで見てきた写真では白黒だったり正直、「憧れる」のは終戦直後で過去の話だからとピンと来なかった。けれど、町田さんの写真を見て間違いだった自分に気づいた。空が青い!緑の芝が綺麗!これが、戦後日本人が憧れた米軍住宅なんだと思った。
【帯】

モダン&レトロな横濱万華鏡

開港150周年を迎えた横浜の風景をはじめ、本牧の米軍キャンプ、ナホトカ航路の出港シーンなど懐かしい風景も満載。横浜に生まれ育った著者が撮りつづけ厳選した待望の写真集。

2009年、横浜港は開港150周年を迎える。黒船の来航によってこじ開けられた鎖国の扉、その門戸となった横浜の150年は、日本の近代化・西洋化を推進した輝かしい歴史であったと同時に、異文化との葛藤、震災や戦災による破壊と再建、米軍による接収など幾多の試練を乗り越えた苦境の歴史でもあった。そして’空の時代’になった今もなお海の彼方に夢を追いつづけるこの都市は、華やいでいるようでどこか物悲しい。たとえば故郷をもたない流浪の旅人にも似た奔放さとはかなさを感じさせるのだ。(本書あとがき「奔放さとはかなさが交差する街」より)

ただのキラキラでは綺麗で終わると思うが、闇と同居するキラキラ感がゆえ感動するような写真集です。

町田昌弘(2009)『横濱ナイト&デー』 日本カメラ社.

ホームページで、写真集の他の作品も下記のサイトで覧になれます。

撮影者:町田昌弘 「YOKOHAMA LIGHTHOUSE」

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